覚醒・クーデターの謎


ゴルゴ13 覚醒・クーデターの謎 昨年暮れから緊張と混迷が続くウクライナに世界の耳目が集まっています。3月11日現在、ウクライナでは東、南部の都市で親ロシア派が住民投票を実施し、暫定政府の権限を弱めようとする動きが広がっています。オバマ、プーチン双方ともに一歩も引かない様相を呈しており、ウクライナを巡る欧米とロシアの対立は一段と強まっています。

 極東の海上にポツンと浮かぶ我が国と違い、陸続きのヨーロッパやユーラシアでは異なる民族、宗教、文化が複雑に絡み想像を絶する混乱の歴史を歩んできました。現代史における第1、2次世界大戦をみても大国の周辺国や交通の要衝地は常に大国の利害に振り回され侵略と独立を繰り返す悲惨な運命を辿ってきました。

 今回紹介する作品はそのウクライナを舞台にした「覚醒・クーデターの謎」です。ウクライナに左遷され、ゴルバチョフの改革路線に反対する保守派の頭目ソルコフ大佐は、ゴルバチョフの失脚を狙いクーデターを企てます。

 一方ウクライナの英雄の血を引くニコライはウクライナ独立運動を展開するグループから自らの系譜を知らされ、仲間に入り先頭に立つことを強要されます。依頼を受けたゴルゴ13はニコライを囮にソルコフ大佐をおびき寄せ始末し、クーデターを未然に防ぎます。

p20140313 今から23年前の91年8月、ヤナーエフ副大統領、クリュチコフKGB議長ら保守派は、ゴルバチョフ大統領を軟禁し、クーデターを起こしました。その際、ロシア共和国大統領エリツィンはクーデター軍の戦車の上で3万人のモスクワ市民に抗議のゼネストを訴えました。結局市民と国際世論を味方につけたことでクーデターは失敗に終わり、ソ連は崩壊し、その後エリツィンがとんとん拍子で権力の階段を上り詰めたことはご承知の通りです。

 あの政変の裏側には…「覚醒・クーデターの謎」はまさに史実を忠実に再現しているようです。

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